「ゲーミングモニターって何?普通のモニターと何が違うの?」
「TN?IPS?VA?なにそれわかんない…。」
こんな悩めるゲーマーのために、PCゲーマー歴10年以上の筆者がゲーミングモニターを解説します。
またおススメのモニターも紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
目次
ゲーミングモニターとは
選び方の解説の前にゲーミングモニターとは何なのかを解説していきます。
ゲーミングモニターと一般的なディスプレイとの違いは主に以下の2つ。
- 応答速度が速い
- リフレッシュレートが高い
おおよそ上記の点が普通のモニターよりもよくなっているものをゲーミングモニターと言います。
応答速度(GtG)
応答速度(Gray to Gray)は中間色から中間色への色の切り替え速度を表しています。
この切り替え速度が遅いと映像に残像が発生します。
ゲーム中に視点を振ったときやモノが動いたときに残像が発生する=敵が視認しにくくなる。ということにつながるので重要なんです。
リフレッシュレート(144Hz、240Hzなど)
これは1秒間に画面が何回切り替わるかを表しています。
一般的なモニターは60hz製品が多く、1秒間に60回画面を切り替えています。
比べてゲーミングモニターは1秒間に144回や240回切り替わっているのです。(最近では360Hzという製品も)
もちろん切り替わりが多ければ多いほどいいのですが、144hzのモニターであってもゲーム中のフレームレート(fpsで表される数値)以上に画面を切り替えることができないため、PCの処理能力も重要になってきます。
ということになるので、自分が遊んでいるゲームがどれくらいのfpsが出ているのかを把握して、モニターを選ばなければなりません。
またPS4などのコンソールは現状60fpsしか対応していませんので、リフレッシュレートは気にせずに応答速度の速いものを選びましょう。
ちなみに、次世代機(PS5)で4K/120hzのリフレッシュレートに対応すると発表されています。先を見据えて高リフレッシュレートのモニターを買うのもよいのではないでしょうか。
液晶方式 TN / IPS / VAについて
一般的な作業用モニターを選ぶ際でも重要な要素です!
液晶方式によって得意な作業が違うので、押さえておきたいポイント。
IPS / 色が綺麗なのでクリエイティブな作業におすすめ
IPSパネルは視野角が広く色再現が得意なので色を扱う作業によく使われています。
ただしパネルの仕組みから応答速度を上げづらく、黒の表現が苦手とされています。
TN / 応答速度が早くて価格が安い
TNパネルは価格が安く、応答速度が速い、というのが特徴でゲーミングモニターとして最も使われているパネルです。
しかし視野角が低く、大画面モニターになると真正面で見ていても画面端の色が変化して見えてしまったりするので、色を扱う作業では敬遠されています。
VA / 黒が綺麗で映像鑑賞に良し
VAパネルはコントラスト比が高く、黒の表現が得意です。TNよりは視野角も少し広いですがIPSには負けます。色再現もIPSほどではありません。
あくまで一般的なパネルごとの差は以下の通り。
- 視野角の広さ IPS>VA>TN
- 応答速度 TN>VA>IPS
- 色再現度 IPS>VA>TN
- コントラスト VA>TN>IPS
- 価格 TN>VA>IPS
以上はあくまで目安です。
特に最近のIPSパネルは進化が著しく、応答速度の点でVAパネル以上になってきているものもあります。また価格もより低価格化が進んでいるのでゲームユーザーにもお勧めできる製品が増えてきました。
個人的には用途に応じて使い分け、マルチディスプレイ環境を作るのが一番いいと思います。
ゲーミングモニターの選び方
- PCスペックに応じたリフレッシュレートを選ぶ。
- 応答速度は1msでいい
- パネルは用途によってTN / VA / IPSから選ぶ
- TN → ゲームでの勝利を何よりも優先したい人
- IPS → 色が変わって見えるのが嫌な人
- VA → 映像鑑賞でコントラスト比、黒の黒さにこだわる人
上記の点を頭に入れてゲーミングモニターを選びましょう。
おすすめのゲーミングモニター
上記ポイントを踏まえて、おすすめのゲーミングモニターを選びました。
【TN】BenQ XL2546
BenQの競技向けゲーミングモニターのフラグシップモデル。
多くのeSports大会で公式採用されているので、ほとんどのプロゲーマーがこのモニターを使用しています。
プロと同じ環境でゲームがしたいのであればこのモニター一択です!
- 24.5インチ / 1920×1080
- 240hz / 1ms / TNパネル
- 高さ調整 / ピボット / チルト / スイベル可能
- 特徴的な機能
- DyAc
- Black eQualizer
- S Switch
機能その1「DyAc」
フレームとフレームの間に真っ黒なフレームを挿入する機能です。
こうすることで、以前のフレームの映像が残ったまま次の映像が入力されることが無くなるため、目に見えて残像感が無くなります。
その分画面が明滅して(フリッカー)全体の明るさがやや暗く見えることがあるので目が疲れる場合があるのが難点。(個人差があります。)
機能その2「Black eQuzalizer」
この機能はゲーム中の暗い所は明るく、明るすぎる所は暗くする機能です。
ゲーム設定でガンマを上げるのとは違い、s明るい所も見やすくなるのはいいですね。
機能その3 「S Switch」
手元で3つのプロファイル切り替えが可能です。
ゲームに合わせたプロファイルを記憶しておけば、簡単に切り替えられるのは便利です!
実はプロファイルをS Switchに保存しているため、大会等にS Switchだけ持っていけば、すぐさま練習時と同じ設定でプレイができるみたいです。
まさに競技向け仕様!
【IPS】Pixio PX247
Pixioというメーカーをあまり聞いたことが無かったのですが、価格の安さと品質の良さで人気を広げているメーカーです。
- 23.8インチ / 1920×1080
- 144Hz / 1ms / IPS
- チルトのみ可能
- 特徴的な機能
- MPRT(DyAcのような黒フレーム挿入機能)
- Black Equalizer(黒を見やすくする機能)
- 21,980円(執筆時点Amazon価格)
IPSパネル、144Hz対応で21,980円という驚きの価格設定。他メーカーであれば安くても3万円はします。
その分スタンド回りの機能がチルトしかないので、別途モニターアームを使うとQoLが上がります!ちなみにPixioはモニターアームもお安く販売しています。
コスパ重視ならPX247はかなりおすすめできる製品です!
公式サイトではリファービッシュ品などのアウトレットセールをやっているので、もっと安く買いたい方はそちらもチェックしておくといいかも。
【IPS】ASUS VG279QM
価格は高いが最強のIPSゲーミングディスプレイです。
- 27インチ / 1920×1080
- 280Hz / 1ms / IPS
- 高さ調整 / ピボット / チルト / スイベル可能
- 特徴的な機能
- ELMB Sync(DyAcのような黒フレーム挿入機能+G-Sync compatible対応でティアリングが起きない)
- Dynamic Shadow Boost(黒を見やすくする機能)
- HDR
- 52,200円(投稿時Amazon価格)
特筆すべきは280Hzに対応しているということです。280Hzを実現するためにはかなりのPCスペックが必要なのでそこは注意です。
ELMB SyncはG-Sync compatible対応で、黒フレーム挿入機能と同時にFreeSyncが使えます。他メーカーにはない機能で、残像感のないキレッキレの映像が楽しめます。
【TN】Acer KG251QJbmidpx
比較的安価なAcerのモニターです。Acerの製品は型番がめちゃくちゃわかり辛いのと似たような型番の製品がマジで多いので注意。
- 24.5インチ / 1920×1080
- 165Hz / 0.6ms / TN
- チルトのみ
- 特徴的な機能
- Black boost(黒い所を見やすくする)
フレームレスデザインなのでベゼルが細くなっています。スタンドの機能がチルトのみで、スタンドの脚が邪魔な形状なのでモニターアームを使うといいですね。
僕はこのモニターではない「Acer KG241QAbiip」というゲーミングディスプレイを使っていますが、特に問題なく使えています。
僕の持ってる「Acer KG241QAbiip」には黒フレーム挿入(VRB)が付いていますが、このモニターについているのかどうかが公式サイトに記載されていませんでした。
安くてそこそこの性能でよければ、この製品はいいのではないでしょうか。
おわりに
10年ほど前はFPSならまだまだCRT最高!(ブラウン管みたいなやつ)だったのですが、スペース的にも厳しくなって普通のモニターを使ってゲームしてた僕です。
やっぱり一般的なモニターはめちゃくちゃ見にくいんですよね。残像感がすごい…。
ゲーミングモニターを使い出して、高リフレッシュレートのモニターはやっぱいいなぁと思いました。近頃のゲーミングモニターの進化すごすごなので、360Hzモニター試してみたいです。PCスペック足りないけど。