「Filco Majestouch Stingray」 レビュー:低背スイッチの打ち心地。良き。

国内メーカー、ダイアテック株式会社のFilcoから発売されている、「Majestouch Stingray」を購入しました。

Filco Majestouchシリーズは、古くからメカニカルキーボードの定番として有名な製品で、10年以上前からCherry MXのスイッチを採用しNキーロールオーバーでゲームに使える製品としてPCゲームユーザーに親しまれてきました。

昨今の、ギンギラギンLEDを使った製品とは違い、ビジネスユースにも使えるシンプルなデザインを特徴としたキーボードで、LEDライティングによる装飾に頼っていません。

Majestouch Stingrayは、そのデザインを引き継いだキーボードで薄型の低背(ロープロファイル)スイッチを採用したキーボードです。

見た目は地味ではありますが、PCゲーマー、特にFPSゲーマーにお勧めできるキーボードです。

こんな人におすすめ
  • 反応速度重視のゲーマー
  • メカニカルキーボードのストロークの深さが苦手
  • パンタグラフキーボードの様な背の低いキーボードからの乗り換え
  • 光らないゲーミングキーボードを探している。
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Majestouch Stingrayの特徴

スペック
  • スイッチ:Cherry MX Low Profile Red
  • キーピッチ:19mm
  • サイズ
    • テンキーレス:W358 xD138 x H31.7
    • フルサイズ:W440 x D138 x H31.7
  • 接続:PS/2 or USB
  • ポーリングレート:1000hz
  • Nキーロールオーバー
  • 専用ソフト:なし
  • ケーブル長:1.8m
  • 付属品:交換用キーキャップ、FILCO KeyPuller
  • 配列:日本語配列、US配列

低背スイッチの採用

CHERRY MX Low Profile Red Switch

やはり最大の特徴はキースイッチに「低背スイッチ」を採用していることでしょう。

低背スイッチのメリットは、

  • キーボード自体を薄くすることができる。
  • スイッチ作動点(アクチュエーションポイント)までの距離が短くなる=反応が良い
  • スイッチの総ストロークが減るため、高速なタイピングが可能

といった所でしょうか。

現時点でこの低背タイプのスイッチを採用したキーボードは、市場に出ている製品がかなり少ないので、ロープロファイルキーボードを探している方は「Majestouch Stingray」が候補に挙がることが多いと思います。

関連記事【ゲーミング】コンパクトでロープロファイルなキーボードまとめ【狭いデスクに】

鉄板とガラスエポキシ2層基盤で耐久性、打鍵感がよい

Majestouch 2と同じく内部に鉄板とガラスエポキシ2層の基盤を採用しているため、剛性が高く、キー打鍵時の衝撃を鉄板と基盤の両方で受け流すため雑味のない打鍵間を味わえます。

この打鍵感の良さと内部の耐久性がMajestouchシリーズ共通の特徴となっています。

外観

外箱

▲今回購入したモデルはMajestouch Stingrayのテンキーレスモデルです。キーは日本語配列でひらがなが印字されていない上面印字のタイプのモデル。

付属品

▲PS/2アダプタ、交換用キーキャップ、キープラーが付いていました。交換用キーキャップはFn-Alt、CapsLock-Ctrlの位置を入れ替えるための物のようです。位置を入れかえた際はFn+F9 or F10のショートカットキーで簡単に配列を変えることができます。

ちなみに、「Majestouch Stingray」はUSB接続でもNキーロールオーバー対応の製品です。(Majestouch 2はPS/2接続時のみNキーロールオーバー。USB接続時は6キーロールオーバー。)

本体

▲本体は完全に事務用品といった感じの見た目です。ゲーミングなLEDはついていません。

やっぱりひらがな印字のないキーボードはいいですねぇ。見た目がシンプルなので好きです。

Filcoロゴ

▲Filcoのロゴです。ヘアライン仕上げ。

スペースバーのFilcoロゴ

▲スペースバーにもFilcoのさりげないロゴがついていました。

裏面

▲裏面にはケーブルを左右からも出すことができる溝(ケーブルガイド)が付いています。この溝は今までのMajestouchにはついていませんでした。

モニターの脚などの障害物をよけて配線しやすくなってるのは良ポイント。

裏面のグリップ

▲この裏面についているグリップテープがすごくて、グリップ力がよくてマジで滑らない。

特にウレタン塗装のデスク天板の様なつるつるの面だと貼りついてしまうぐらいキーボードが動かないです。

左シフトキー浮いてね?

▲横からの図。ステップスカルプチャーで階段状にキーが配置されています。

写真を撮り終えた後にShiftキーが浮いてることに気づきました。押し込んだら普通になったのでキーキャップが奥まで入っていなかったようです。

スタンド折り畳み時
スタンド立ち上げ時

▲スタンド先にも滑り止めのゴムが付いていますが、ここは普通のゴムなので注意。かといってタイピング中に動いてしまうことはないのでご心配なく。

普通のMajestouchとの比較

高さの比較

▲横並びにしてみました。キーボード全体で約7㎜、Majestouch Stingrayが低くなっています。

キーキャップも低い

▲キーキャップも薄型の物を使用しています。シリンドリカル(天面がくぼんだ形状)な点は一緒ですね。

▲印字も変わらないですね。レーザー印刷の上にコーティングされているらしい。

ちなみに長年使ったMajestouchのコーティングは、良く使うWASD部分がはがれてきているので、このStingrayもはがれるかもしれません。

使用感

2週間程使った感想を書き出してみました。

心地よい打鍵感、打鍵音

スイッチの押下圧はスペック上では45gですが、打っている感覚としては黒軸より若干反発が弱いか同じ感覚。

ストローク距離の短さと反発力の強さが合わさって、指離れがよく高速タイピングが可能です。キー自体のぐらつきも少ないので打ち心地はよいです。

ちなみにMajestouch2黒軸はストロークが深いため指に吸い付くような打鍵感が楽しめます。黒軸もおすすめやで。

打鍵音も、カコカコとしたメカニカルキーボードらしい良い音がします。

バネのグリス

スペースバーなどについているバネ部分には、不快なガチャガチャ音を抑えるためにシリコングリスが塗布してありました。これも打鍵音がよい理由の1つです。

ゲームにおける反応の良さ

スイッチ作動点(アクチュエーションポイント)が1.2mmの位置にありキー操作への反応が通常の赤軸より素早く感知するようになっています。

実はCHERRY MX 低背赤軸はCherry MXのスピード軸(銀軸)と作動点の位置が同じになっています。

作動点が短いスイッチはCSやVALORANTなどの「自分が移動してると弾当たらねえ!」なゲームで必須なテクニックである「ストッピング」がしやすいです。

キーの反応が良いということは、相手よりも早く止まれるということなので、こういったゲームでは有利になります。

ショートカットキー

Fnキーとの組み合わせで「マルチメディア機能」、「Windowsキーロック機能」、「スリープ」が使用できます。

特にWindowsキーロック機能はゲームユーザーならあったほうがいいです。Winキーをロックしておけばゲーム中に不意に押してしまう事故が防げます。

パームレストが無くてもいいかは人によって違う。

個人的にはパームレストがあったほうが断然打ちやすいです。おそらくほとんどの方がパームレストがあったほうが使いやすくなると思います。

ただし、パームレストあるとデスク占有スペースが増えちゃうので、あったほうがやりやすいけど、現状僕は使っていません!

パームレスト使ったことない人はFilcoのパームレストが安くてよいので、持ってない方は一緒に買って試すことをお勧めします。

まとめ:光らないし専用ソフト等はないが、質実剛健の良キーボード

GOOD!
  • キーボードの高さが低くなったので手が疲れにくい。
  • 適度なキーの反発力で高速タイピングがしやすい。
  • ゲームに十分使えるスペックを持っている。
  • 打鍵感がよい。
NOT GOOD...
  • キーキャップのコーティングが長年使うと剥げそう。
  • 専用ソフトがないのでマクロ等のカスタマイズが気軽にできない。

CHERRY MXロープロファイルスイッチを搭載して1万円前半のキーボードなので良コスパなキーボード。

光るゲーミングデバイスを探している方には候補に入らないキーボードではありますが、打ち心地やアクチュエーションポイントの短さ、Nキーロールオーバー、1000hzのポーリングレート、Winキーロック機能、ゲーム向けの機能や仕様は一通り揃っています。

文字入力にも、この反発力とストロークの浅さは高速タイピングがしやすい。背が低いことも手が疲れにくいのでいいですね。

ビジネスユーザーにもゲーマーにもお勧めできるキーボードです!

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